―― 自分に合った探し方を見つけよう ――
情報が多すぎて、どれを使えばいいのか分からない
倒産後、再び転職活動を始めたとき、
最初に戸惑ったのは「転職サイトが多すぎる」ことでした。
リクナビ、マイナビ、doda、ビズリーチ…。
どれも似たように見えますが、実際に使ってみると性格や強みがまったく違うと感じました。
また、同時に利用した「転職エージェント」では、担当者が親身に相談に乗ってくれ、
求人の紹介だけでなく、職務経歴書の添削や面接対策までサポートしてくれました。
ここでは、私自身の経験をもとに、転職サイトとエージェントの使い分け方を整理します。
転職サイトとは? ― 自分のペースで探せるツール
転職サイトは、登録すればすぐに求人を閲覧・応募できるサービスです。
いわば**「自分で探す」タイプの転職活動**。
転職サイトのメリット
- 自分のペースで求人を選べる
- 未経験OKなど幅広い案件が多い
- 気軽に比較・応募ができる
デメリット
- 書類や面接のフィードバックがない
- 条件交渉などはすべて自分で行う
- 情報が多すぎて迷いやすい
私は最初の転職(銀行→製造業)では転職サイトをメインに使っていました。
20代だったこともあり、紹介数は多く、面接にも次々と進めましたが、
**「本当に自分に合う会社なのか」**の判断が難しかったのを覚えています。
転職エージェントとは? ― “伴走者”がつくサービス
一方、転職エージェントは、担当のキャリアアドバイザーがつき、
希望条件を聞いたうえで求人を紹介してくれるサービスです。
転職エージェントのメリット
- 非公開求人(サイトに出ない求人)が多い
- 書類添削・面接対策などのサポートがある
- 企業とのやり取りや条件交渉を代行してくれる
デメリット
- 紹介数はサイトより少ない
- 担当者との相性が合わないと進みにくい
- 自分のペースで応募できないこともある
倒産後の再転職活動では、
私はエージェントを中心に活動しました。
30代後半ということもあり、
「紹介される求人数は減った」ものの、
担当者がとても親身に相談に乗ってくれ、
求人票だけでは分からない社風や上司の人柄まで教えてくれました。
私が実践した“併用スタイル”
結論から言うと、私は
転職サイトとエージェントを併用するのが最も効果的だと感じました。
具体的には…
- 転職サイト → 求人の全体感・市場動向をつかむ
- 転職エージェント → 応募先の絞り込み・書類と面接の対策
サイトで見つけた企業をエージェントに相談し、
「この会社、実際どうなんですか?」と裏側の情報を聞くこともありました。
エージェントは、企業の人事担当と直接話しているため、
実際の離職率や働き方など、表に出ない情報を持っていることも多いのです。
転職活動のタイプ別おすすめ
| タイプ | 向いている方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 自分でペースを決めたい | 転職サイト中心 | 自主的に動ける・スピード重視 |
| 書類や面接に不安がある | エージェント中心 | 専門家のサポートで安心 |
| 初めての転職・久しぶりの転職 | 併用型 | 情報収集と伴走支援の両立 |
| 今すぐではなく情報収集中 | サイトのみ | 気軽に業界・求人を観察できる |
エージェント選びのポイント
複数のエージェントに登録して、
**「相性のいい担当者を見つける」**のが一番のコツです。
同じ業界でも担当者によって紹介求人や提案内容が違います。
話しやすく、こちらの考えを尊重してくれる担当者に出会えれば、
転職活動のストレスがぐっと減ります。
まとめ:自分の“進め方”を選ぶ時代
転職の方法に「正解」はありません。
重要なのは、自分の性格と状況に合った方法を選ぶこと。
私自身、サイトとエージェントを併用しながら、
焦らず、少しずつ自分に合う働き方を見つけていきました。
今の時代は、転職のツールも情報も豊富です。
だからこそ、「どう使い分けるか」で結果が変わります。
次回予告:第7話「年収交渉・条件交渉のポイント」
内定が決まりかけたときに誰もが悩むのが、条件交渉。
次回は、私が実際に体験した「年収交渉の進め方」や、
伝えるタイミング・言い方のコツを紹介します。
