第3話 職務経歴書の書き方【実例つき】

転職体験記

書類選考で「伝わらない」もったいなさ

転職活動を始めたころ、私は履歴書と職務経歴書を作るだけでかなりの時間を使いました。
しかし最初の応募では、書類選考で次々と落ちてしまいました。

「自分の経験が足りないのか…」と思いかけましたが、実は**“書き方”で損をしていた**のです。
同じ経験でも、「どう伝えるか」で評価はまったく変わります。


職務経歴書は「事実+成果+気づき」

職務経歴書は、単なる経歴の羅列ではありません。
採用担当者が知りたいのは、「どんな仕事をしてきたか」だけでなく、
**「どんな成果を出し」「そこから何を学び」「次にどう活かせるか」**という点です。

書くときの3つのポイント

観点内容
① 事実どんな仕事を担当したか(部署・役割・期間)
② 成果どんな結果を出したか(数値・具体例)
③ 気づきその経験から学んだこと、次に活かせる力

たとえば、私の場合は中小メーカーの営業職としてこう書きました。


実例:営業職時代の職務経歴書(一部)

勤務先:〇〇工業株式会社(従業員300名・資材メーカー)


担当業務:

  • 法人営業(主要取引先は大手メーカー・大手商社など)
  • 新規開拓・既存顧客フォロー・見積作成・納期調整

主な実績:

  • 年間売上を前年比120%に拡大(担当エリアでトップ)
  • クレーム対応をきっかけに、顧客満足度調査を社内提案 → 新規受注増加につながる
  • 部下3名の育成・同行営業を担当

学んだこと・活かせる強み:

  • 小規模企業ならではの「少人数で結果を出す」営業スタイルを身につけた
  • 顧客との長期的な信頼関係づくりの大切さを実感
  • 今後は、より社会貢献性の高い業界(医療・福祉など)で経験を活かしたい

エージェントから教わった“伝わる書き方”

転職エージェントの担当者に言われて印象的だったのが、

「“できること”ではなく、“やってきたこと”を書きましょう」

でした。

多くの人は「コミュニケーション力があります」「提案力に自信があります」といった抽象的な表現を書きがちですが、
採用側は“具体的な事例”でその力を見たいのです。

たとえば、こう変えるだけで印象が変わります👇

悪い例良い例
コミュニケーション力がありますクレーム対応後、顧客との関係を再構築し、追加発注を獲得
提案力に自信があります価格競争を避ける提案を行い、粗利率を5%改善

書類は「ストーリー」でつながる

履歴書・職務経歴書・面接はすべてつながっています。
つまり、**職務経歴書は面接で話すための“台本”**でもあります。

私は、職務経歴書を完成させた後に声に出して読み上げ、
「自分の言葉で説明できるか」を確認しました。

書類と話の内容が一致していれば、面接でも自然と説得力が出ます。


まとめ:数字とエピソードが“信頼”を生む

職務経歴書は、ただの「職歴の記録」ではなく、
あなたという人間を伝えるプレゼン資料です。

  • 数字(成果)で信頼を生む
  • エピソード(経験)で人柄を伝える
  • 気づき(学び)で成長意欲を示す

この3つを意識するだけで、選考通過率が格段に上がります。


次回予告:第4話「未経験業界への挑戦 ― 医療法人への転職」

次回は、私が全くの未経験だった「医療法人」への転職体験をお話しします。
なぜ異業種を選んだのか、どうやって内定をもらえたのか。
未知の業界へ飛び込むときに感じた“壁と突破口”を、実体験でお伝えします。

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