倒産は人生のどん底。でも終わりじゃなかった
私が勤めていた会社が倒産したのは、30代後半のころでした。
資金繰りの悪化、経営判断のミス…。社内が少しずつギクシャクし、最後は本当にあっけなく「終わり」が訪れました。
当時は頭が真っ白で、「これからどうしたらいいんだろう」と途方に暮れたのを覚えています。
しかし、今振り返ると――あの倒産があったからこそ、今の自分がある。
倒産を転職理由にしたことは、むしろ“プラス”だったと思えるようになりました。
① 「倒産」は正直でわかりやすい理由だった
転職活動を始めたとき、正直に「会社が倒産したため」と伝えるのが少し怖かったです。
「印象が悪いのでは?」と思っていたんですね。
でも、実際の面接では理解を示してくれる企業が多かったです。
倒産は自分の責任ではありませんし、「誠実に事情を説明してくれる人だな」という印象を持ってもらえたように感じました。
むしろ曖昧な理由よりも、納得感のある転職理由として受け止められたのです。
② キャリアをリセットできた
倒産によって強制的に仕事を失いましたが、それが結果的にキャリアを見直すきっかけになりました。
私はそれまで中小メーカーの営業をしていて、毎日同じ取引先を回る日々。
不安はあっても、「このままでいいのか」と真剣に考えたことはありませんでした。
倒産後、時間ができたことで、
「自分はどんな働き方をしたいのか」
「何を大切にしたいのか」
を考え直すようになりました。
そして思い切って、医療法人の本部職というまったく違う業界へ転職。
結果的に時間にも心にも余裕ができ、人生が大きく変わりました。
③ 「大変な経験」が自信になった
倒産を経験したことで、どんなことが起きても動じない強さが身につきました。
取引先への説明、社内の混乱、同僚たちの退職…。
毎日が緊張の連続でしたが、それでも前を向くしかありませんでした。
あの時期を乗り越えた経験が、今では「自分には何とかできる力がある」と思える根拠になっています。
倒産を通じて、忍耐力・危機対応力・チームを支える力を得たように思います。
面接では「前向きさ」を伝えることが大事
倒産を転職理由として話すときは、次の3つを意識すると伝わりやすいです。
- 会社を責めない
→ 「経営方針の転換でやむを得ず」など、冷静に話す。 - 学びを添える
→ 「倒産を通じて経営の厳しさを学びました」と前向きに。 - 次の目標を明確にする
→ 「これまでの経験を活かし、安定した環境で挑戦したい」と締める。
この3つを意識すれば、倒産をきっかけにした転職でも、印象はぐっと良くなります。
私が使ってよかった転職サイト3選
倒産後の転職活動では、ハローワークにもお世話になりましたが、
同時に「転職サイト」や「転職エージェント」を活用したことが、転職成功の大きなカギになりました。
特に良かったのはこの3つです👇
✅ リクルートエージェント
業界最大手の転職支援サービス。
担当者がしっかり話を聞いてくれて、「倒産をどう前向きに伝えるか」を一緒に考えてくれました。
非公開求人が多く、営業職・管理職経験者にも強い印象です。
✅ マイナビ転職
求人情報が見やすく、30代・40代向けの正社員求人が豊富でした。
私の場合、未経験の職種を希望してましたので、チャレンジできそうな職種を絞る作業に効果的でした。
✅ doda(デューダ)
キャリアアドバイザーが親身で、書類添削がとても丁寧。
「倒産」というネガティブな出来事を、どうポジティブに表現するかを一緒に考えてくれました。
まとめ:倒産は「終わり」ではなく「はじまり」
倒産は、間違いなくつらい出来事です。
でも、見方を変えればそれは自分の人生をリセットできるチャンスでもあります。
私自身、倒産を理由に転職したことで、結果的に「働き方」「価値観」「人生の優先順位」が大きく変わりました。
倒産は、終わりではなくリスタート。
あの経験があったから、今の自分がある――そう思っています。
