会社が倒産したとき、誰もが感じるのが「これからどうすればいいの?」という不安です。
特に気になるのが、「失業保険はちゃんともらえるの?」という点ですよね。
私自身も民事再生という形で会社が実質倒産したとき、収入が途絶えることへの恐怖を強く感じました。
そんな経験も交えながら、今回は「倒産時の失業保険」についてわかりやすくお話しします。
倒産で会社を辞めた場合、自己都合ではなく「会社都合」
倒産で会社を退職した場合、**退職理由は「会社都合」**になります。
これはとても重要なポイントです。
なぜなら、「自己都合退職」と「会社都合退職」では、
失業保険を受け取れるまでの期間や金額が大きく違うからです。
| 項目 | 会社都合退職 | 自己都合退職 |
|---|---|---|
| 待機期間 | 7日間のみ | 7日+2〜3か月 |
| 支給開始日 | 早い(約1週間後) | 遅い(最大3か月後) |
| 支給日数 | 長い傾向あり | 短め |
つまり、倒産の場合は早く・多く失業保険を受け取れるのです。
「会社都合」として処理されるよう、退職証明書の内容は必ず確認しておきましょう。
倒産時の失業保険の申請方法
手続きはハローワークで行います。
退職後できるだけ早く行動するのが大切です。
必要書類
- 雇用保険被保険者証
- 離職票(会社から郵送または直接受け取り)
- マイナンバーカードまたは身分証
- 印鑑、通帳またはキャッシュカード
手続きの流れ
- ハローワークで離職票を提出
- 雇用保険の説明会に参加
- 失業認定を受けて、給付金の支給開始
会社都合退職の場合、手続きから約1週間ほどで支給が始まるケースもあります。
倒産した会社が離職票を出してくれないとき
実際、会社が倒産したあと「担当者がいない」「会社が閉まっている」といったことも多いです。
その場合もあきらめず、ハローワークに相談してください。
ハローワークが状況を確認し、必要に応じて「事業主が倒産した事実」を認定してくれます。
そのうえで失業保険の手続きを進めてもらえるので、心配はいりません。
失業保険はいくらもらえる?
もらえる金額は「退職前6か月の給与の平均額」と「年齢」によって決まります。
ざっくり言うと、月収の50〜80%程度が支給されると考えておくとよいでしょう。
支給期間は、勤続年数や年齢によって異なります。
例えば、45〜59歳で20年以上勤務していた場合は、最長で330日分の給付を受けられます。
すぐに転職しない場合でも、まずは手続きを!
「しばらく休みたい」「少し時間をおいて考えたい」という人も多いでしょう。
それでも、失業保険の手続きは早めにやっておくことをおすすめします。
申請が遅れると、受給期間が短くなることがあるためです。
ハローワークに行くのが少し気が重いときも、
「とにかく登録だけ」でも済ませておくと安心です。
まとめ:倒産後の生活を支える強い味方
会社が倒産しても、失業保険はあなたの生活を支えてくれる制度です。
しかも倒産の場合は「会社都合退職」扱いになるため、
自己都合よりも圧倒的に有利な条件で受給できます。
私も当時、給付金が振り込まれたときは本当にホッとしました。
焦らず、でも確実に手続きを進めていきましょう。
