第2話 会社を辞める前にやっておくべき3つのこと

転職体験記

辞めると決めた瞬間に感じた“焦り”

転職を意識し始めたころ、私は「すぐにでも辞めたい」と思っていました。
倒産を経験した後ということもあり、環境を変えたい気持ちが強かったのです。

しかし、いざ辞めてみると生活が不安定になり、焦って妥協した転職先を選んでしまう――そんな話を何度も耳にしました。
だからこそ私は、「辞める前の準備」が何より大切だと感じました。

今回は、実際に私が経験を通して学んだ
「辞める前にやっておくべき3つのこと」
を紹介します。


① 貯金と支出の見直しをしておく

まず大事なのは、お金の準備です。
転職活動は思っているよりも時間がかかります。
特に30代・40代の場合、応募から内定まで3か月以上かかるケースも珍しくありません。

私が実際に行ったこと

  • 生活費を3か月分、できれば6か月分を目安に貯金
  • 不要なサブスクや保険の見直し
  • 毎月の固定費を「辞めても払える額」に調整

これをやっておくことで、「早く決めなきゃ」という焦りが減り、冷静に企業を選べました。
焦りは転職の最大の敵です。


② 仕事の「引き継ぎ資料」を整理しておく

次にやっておきたいのは、退職前の引き継ぎ準備です。
これをきちんとやっておくことで、最後まで信頼を保てます。
転職後も前職との関係が続く場合、これは想像以上に大きな財産になります。

私が意識したポイント

  • 自分しか知らない業務手順は、ドキュメント化して残す
  • 取引先・顧客リストを整理して共有
  • 退職日から逆算して、引き継ぎスケジュールを立てる

退職の印象は、次の職場にも伝わります。
「最後まできっちり仕事をした人」という評価は、のちのキャリアでもプラスになります。


③ 情報収集と人脈づくりを始める

3つ目は、辞める前に情報収集を始めることです。
転職サイトやエージェントに登録するのはもちろんですが、
実際に周囲の人に話を聞くことで、思わぬヒントを得られることがあります。

実際に効果があったこと

  • エージェント2社に登録して求人動向を比較
  • 以前の同僚や取引先に「転職どうしてる?」と気軽に聞く
  • 興味のある業界のニュースや動向をチェック

私はこのとき、ゴルフで知り合った医師との交流がきっかけで、後に医療法人への転職につながりました。
「情報」は、思わぬところからやってきます。


まとめ:辞める準備ができたときが“本当のスタート”

転職は、辞めてからが本番――そう思われがちですが、実は辞める前が一番の勝負どころです。
お金の準備、信頼の整理、人とのつながり。
この3つを整えておくことで、次のステップを安心して踏み出せます。

焦って辞めるより、「準備を整えて動く」。
それが、後悔しない転職の第一歩だと思います。


次回予告:第3話「職務経歴書の書き方【実例つき】」

転職活動において避けて通れないのが、職務経歴書の作成です。
しかし、何を書けばいいのか悩む人も多いのではないでしょうか。

次回は、私が実際に作成した職務経歴書の工夫点や、エージェントから学んだ“伝わる書き方”のコツを紹介します。

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